そう そう そのとおり!
今日とても共感したことがありました。
また,山のことになりますが・・・。
夕食を済ませ,「1分間の深イイ話」という番組をみていると,
思わず,「そうそう,そうなんだよねぇ。」と叫んでしまいました。
その内容とは・・・
世界最年少で七大陸最高峰の登頂に成功した,登山家・野口健さん。
そんな一流のアルピニストの野口さんでさえ,
高い山では酸欠状態で判断を誤り,死にそうになったり,
目の前で仲間が谷に落ちるところを何度も見ています。
常に危険と隣り合わせの野口さんが山に登るのはなぜか?
野口「登って,登ってもダメなんですよ。帰って来て解放されたときですよね。」
野口「サウナにずっと入っていて,水風呂浴びてビール飲んで,スカッとするような感覚に近いです。」
このコメントの後に,
「山を登る喜びは,“頂上に登った時”ではなく,下山し“全てから解放された瞬間”に訪れるのである。」
というナレーション。
この野口さんが言う感覚,とっても良く分かります。
思い出すのは,ワンゲルの時代。
実際に,私が,「山に登ってよかったなあ」という感情が湧いてきた場所は,
朝の駅のホームでした。
長い合宿を終えて帰京し,また,今日から日常が始まるという日の,朝。
さわやかな朝日を浴びながら,なんともいえない喜びに浸っていました。
いったい,何に心地よさを感じたのか・・・。
それは,「今こうして,駅のホームに立ってキャンパスに向かおうとしている自分の,
日常生活の,なんと新鮮なことか・・・」そう,この新鮮さがたまらなく気持ちよかった。
言い方を換えれば,「新しい自分」になれたような感じ。
私たちは,日常生活をする世界のことを,下界(げかい)と呼んでいました。
山に入ると,私は,下界のことを忘れていました。
山では,全く別の世界で生きているという感じです。
だから,日常に戻った時に,それが,とても新鮮に映るのです。
もちろん,山での感動は語りつくせぬものがありますが,
それと同じくらい,あるいはそれ以上に喜びを感じるのは,
下山してからのことなのです。
では,また。